2014年9月27日土曜日

「ドラエモンの政治的意図」解釈と日本国歌に残る古代雅楽の「壱越調」という旋法

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レコードチャイナ 配信日時:2014年9月26日 21時10分
http://www.recordchina.co.jp/a94790.html

中国紙が「ドラえもんの背後には政治的意図」と報道
=「どれだけ心が汚いの?」「残念ながら…」―中国ネット


●26日、成都日報が掲載した「ドラえもんの目くらましに警戒せよ」との記事に、中国ネットユーザーの注目が集まっている。写真は広州で開かれたドラえもん展。

 2014年9月26日、成都日報が掲載した
 「ドラえもんの目くらましに警戒せよ」
との記事に、中国ネットユーザーの注目が集まっている。

 記事では、ドラえもんが2008年に日本外務省のアニメ文化大使に任命されたことや、2013年に東京五輪招致の特別大使となったことなどを紹介。
 「現代では、文化的なソフトパワーが国際競争の中で重要な戦略になっている」
とし、
 「ドラえもんは日本が国家の価値観を輸出し、
 文化戦略を実現するための要素であることは疑いようのない事実」
としている。

 さらに、
 「近年、ドラえもんは中国の各都市に現れ、
 日本のいわゆる核心的な価値である“尊重と友情”を示しているが、
 この文化普及活動の背後には極めて強い政治的意図がある
ことを私たちははっきりと理解しなければならない」
と警鐘を鳴らしている。

 この報道に、中国版ツイッターには多数の批判コメントが寄せられている。
 以下はその一部。

「アニメはアニメ。考え過ぎ」
「これ書いたやつ、被害妄想症だろう」
「わざとこんなふうに書いて、注目を集めようとしてる!」

「“尊重と友情”が悪いってのか?」
「ははは、中国はドラえもんすら恐ろしくなったのか?」
「なんでも政治化するのか?じゃあ、日本文化を全部締め出せば?」

「頭がおかしいか、心が狭いかのどちらか」
「中国だけだよね、こんなニュースを毎日流してるのは」
「“恨み”による目くらましに警戒せよ」

「どんな意図があるって?はっきり言ってくれよ。おれはバカだからわからないんだ」
「ドラえもんを見た時の反応が『温かくて、おもしろい』ではなく、『何か陰謀がある』なんてやつは、いったいどれほど心が汚いんだろうね」
「残念ながら、私はドラえもんが大好きだ」



サーチナニュース 2014-09-26 11:17
http://news.searchina.net/id/1544382?page=1

中国人選手「日本国歌は嫌な曲」
・・・仁川アジア大会で、ネットでは賛否

 香港メディアの鳳凰網などによると、仁川で開催されているアジア大会の競泳男子400メートルリレーで優勝した中国チームの孫楊選手が、接戦の末に日本チームに勝ったことについて、表彰式で「君が代」を聞くことにならなくてよかったとして
  「日本の国歌は嫌な曲ですからね」
と述べた。
 中国のインターネットでは、賛否両論が寄せられた。

  孫選手は取材の記者の「日本を打ち破って、気分がよいですか」との質問に対して
 「気分がよいだけでなく、中国人にほっとしてもらったと思います。
 実際のところ、日本の国歌は嫌な曲ですからね」
と述べた。
 孫選手の発言は、簡易投稿サイトの微博(ウェイボー、中国版ツイッター)でも紹介され、書き込みが相次いだ。
●.批判の声としては
 「全国民が洗脳された、悪い結果」、
 「ライバル選手を尊重する最低限のこともできない」、
 「同じことを日本の選手が中国で言ったら、骨まで粉微塵にされるぞ」
●.支持の書き込みとしては、
 「正しいことを言っている。スポーツ選手として決勝戦の時に、日本の国歌を聞かずにすむようにするのは、努力目標だ」
といった意見が主流だ。

  孫選手の発言を「日本人に優勝をさらわれたくななかった」ことと解釈し、一定の理解を示した上で、
 「表現方法は、要するに頭がイカれている」
と批判した書き込みもある。
 「君が代」の歌詞に触れ、
 「天皇が千年も万年も権力を握るというのだから、本当に出土品みたいなもんだよ」
 「歌詞はたしかに、ひどいもんだ」
と、孫選手の発言からさらに踏み込んで、日本の国歌を批判する書き込みもある。
   孫選手の「君が代批判発言」を聞かされた入江陵介選手の反応を書き込みに貼りつけたユーザーもいる。
 報道文をコピー・ペーストしたと思われるが、入江選手は「どのような状況での発言か、分かりません」と孫選手を批判することは避け
 「孫選手が素晴らしい選手であることに、変わりはありません。
 私はこれからも、彼の友人です」
と述べたという。
 投稿したユーザーは、中国人選手と日本人選手の「品格の差」を示し、孫選手と孫選手に同調する自国民を批判したと思われる。

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◆解説◆
  孫楊選手による「君が代」批判発言は、原文では「難聴(ナンティン)」。
 「難」の後に動詞を続ける言い方で「するのが難しい」、「しづらい」、「すると不快感を感じる」ことを意味する。
 「難聴」は「耳ざわり」、「聞く堪えない」ほどの強いニュアンスというよりも
 「聞くと嫌な感じになる」程度の表現だ。
 同様の表現に「難喫(食べるとよい味わいでない=まずい)」、「難看(見栄えが悪い)」などがある。

  孫楊選手が「君が代」を「難聴」と感じたとすれば、「君が代」のメロディーが耳慣れた西洋由来の旋律ではなく、雅楽の旋法(使用音の組み合わせによるメロディーの様式)を用いていることが原因と考えてよい。
 日本の雅楽はおおむね、唐時代の中国が(場合によっては朝鮮から)日本に伝えられた音楽だ(旋律など一部で日本化した部分もある)。
 日本の雅楽はもともとは、中国では燕楽などと呼ばれる、上流階級が楽しむ「サロン・ミュージック」のような音楽だった(古代中国の「雅楽」は儀式音楽であり、日本の「雅楽」とは異なる)。

  君が代には、雅楽の中でも「壱越調」という旋法が用いられている
 西洋式の階名で言えば「レ」で終止するメロディーで、「ド」または「ラ」で終止する標準的な西洋音楽とは雰囲気がなかり違う。
 このため、雅楽などに疎くなった現代人の耳には、君が代のメロディーが奇妙に響いても不思議ではない。
  なお、「壱越調」をはじめとする雅楽の「旋法」は、中国の伝統音楽理論には見当たらない。
 そのため、唐代に流行した西域音楽の様式が、日本に持ち込まれ、日本では残ったが中国では忘れられてしまったとの見方がある。

 雅楽の流れを受け継ぐ「君が代」は、
 音楽面から見て、古くからアジア大陸の文化を吸収・消化し、
 場合によっては新たな工夫をつけ加え、
 自らの文化財産として大切に扱ってきた日本文化の特徴を、見事に象徴していると言える。

  日本以外では、アジア・アフリカなどの国の国歌はほとんど例外なく、西洋風の音楽だ。
 国のシンボルとしての価値は別にして、純粋に音楽的にみれば、西洋音楽の手法を使いこなしていない場合が多い。
 独立や革命期など、国として黎明期の作品が多いことが原因と考えられる。
  具体的には、使用音の単調さがある。
 西洋音楽では旋律及び和音をトニック(T)、ドミナント(D)、サブドミナント(S)に分類するが、
 アジアなどの音楽には「S」の用法がなかったため、西洋音楽を導入した初期の作品では「S」を使いこなせていない場合が多い。 
 
 日本では明治初期から多くの作曲家が、日本風のメロディーに西洋風の和音のT、D、Sをバランスよく加える技法を研究した。
 山田耕作に至り、日本人は西洋音楽の手法を完全に自らのものにしたと言える。
 現在では、流行音楽である演歌、歌謡曲、さらにJ-POPSに至るまで、日本の音楽創造は明治時代からの先人の恩恵を大きく受けている。
 音楽文化の形成において日本人は、雅楽の導入期にも近代以降も、
 「外来のすばらしいものは尊敬して取り入れ、自分たちが努力して研究した成果を付けくわていく」
というパターンを実践している。




レコードチャイナ 配信日時:2014年9月27日 19時0分
http://www.recordchina.co.jp/a94827.html

「ドラえもんは侵略者だ!」、
日本陰謀説を唱える地方紙に批判集中、「頭おかしいんじゃないの」―中国メディア


●26日、四川省成都市の地方紙数社が、日本のアニメ・ドラえもんを批判する記事を一斉に掲載。中国ユーザーから痛烈な批判の集中砲火を浴びている。写真は広州市で行われた「ドラえもんの秘密道具展示会」。

 2014年9月26日、四川省成都市の地方紙数社が、日本のアニメ・ドラえもんを批判する記事を一斉に掲載したため、中国ユーザーから批判と抗議の集中砲火を浴びている。
  27日付で中国メディア・捜狐が伝えた。

 成都市では今年8月16日から、「ドラえもんの秘密道具展示会」が開催されている。
 同様の展示会はすでに北京や上海、広州など中国各地で開催されているが、これまでにメディアの批判対象になることはなかった。
 成都日報や成都晩報などの地元紙は今月26日、
 「われわれの両目をふさごうとするドラえもんに警戒せよ」、
 「われわれの傷みをドラえもんでごまかされるな」
と題した記事を一斉掲載。
 各紙は
 「ドラえもんは日本政府が推し進める日本の文化宣伝活動を行っている。
 われわれはドラえもんの背後にある政治的意義に注意しなければならない」
と訴え、
 「歴史を尊重しない不誠実な日本をドラえもんが代表している」
とその理由を述べた。

 複数の地方紙が同日に同様の趣旨の記事を掲載したことで、そこに何らかの組織的な意図が働いたことは明らかだ。
 だが、同市政府はこの展示会の中止を求めてなどいない。
 幼い子供たちが大好きなアニメに政治的意義を見出す地方紙は、あまりにも神経質過ぎるのではないか。
 嫌いならば見なければいい。
 好きならば見に行けばいい。
 それだけのことだ。

 中国のネット上には
 「ドラえもんと政治を一緒にする神経が分からない」、
 「偏向したナショナリズムそのもの!」、
 「成都日報は頭がおかしくなったのか?」、
 「中国の繁栄は日本の技術指導や援助のおかげだ。
 知らないのか?」
といった痛烈な批判コメントが集中している。



レコードチャイナ 配信日時:2014年10月12日 23時52分
http://www.nissen.com/home/shop/00/00/11/?gclid=CKWm_9qPqMECFRMDvAodwlAA5A

中国メディアのドラえもん批判、
英米ネットユーザーも注目
「被害妄想だ」「中国はドラえもんを恐れるべき」


●10日、中国成都市の複数の地方紙がドラえもんを批判していることが、英米のネットユーザーの注目を集めている。写真は成都市の「ドラえもんの秘密道具展示会」。

 2014年10月10日、中国成都市の複数の地方紙が日本のアニメのドラえもんを批判していることが、英米のネットユーザーの注目を集めている。

 成都市では今年8~9月に「ドラえもんの秘密道具展示会」が開催された。
 同様の展示会はすでに中国各地で開催されているが、これまでにメディアの批判対象になることはなかった。
 しかし9月26日、成都日報や成都晩報などの地元紙は
 「われわれの両目をふさごうとするドラえもんに警戒せよ」、
 「われわれの傷みをドラえもんでごまかされるな」
と題した記事を一斉掲載。
 これを今月9日に英紙ガーディアンが報じたことで、英米ネットユーザーがさまざまなコメントを書き込んでいる。

★.「中国は東アジアのどの国も集団的嫌がらせを好まないことを学ぶべきだ。
 日本は笑いの力を発見したんだ。
 厳格な共産主義者は決して理解できないようなものをね」
★.「中国は今度は漫画のキャラクターにまで被害妄想を持ってしまったのか?
 そんなことを問題にしない日本のことが好きだな」

★.「これは中国の地元紙のやったことだ。地方の幹部が愛国主義のレトリックで昇進を狙っているか、地方紙の記者が地方の幹部の顔色をうかがった結果だろう。
 成都市以外の中国の都市では読まれることもない記事だ」
★.「中国は他のあらゆる国に対してプロパガンダの可能性があると糾弾するんだ」
★.「ばかばかしい話だ」

★.「中国は今すぐに、ドラえもんに反撃するために自国でかわいいキャラクターを創作するべきだ」
★.「ほとんどのヨーロッパ人は中国紙で糾弾されていることが本当かどうかわからないだろう。
 もしかしたら本当なのかもしれないね。
 漫画のキャラクターは明るくハッピーな見せかけの下に悪意を持っているものだから」

★.「日本で育ってドラえもんを見ていた人なら誰だって、このネコ型ロボットにいろんな意味で洗脳されるよ。
 道具の助けを借りるのではなく、友情の価値や自分自身の力を頼ることの大切さを私は教えられた。
 中国はドラえもんの影響を恐れるべきだよ。とてもね」
★.「ソフトパワーは銃よりもいい。
 アニメは剣よりも強しだ」
★.「ドラえもんはもうすでに私の5歳の娘の精神を支配している。
 彼女はドラえもんがやることはすべて本当だと思っているから」




【描けない未来:中国の苦悩】


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