2014年12月6日土曜日

「共産党ルール」の崩壊:「仁義なき戦い」へ突入した中国、支配者と権力者たちの血みどろの抗争

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中国共産党にはルールがある。
『共産党は正義であり、そのすべてが正しい』
よって、党幹部を批判することは党を批判することになりタブーとされている。
また、
 見き聞きした共産党内部の状況を外部にもらしてはならない、
とも言われている。
党幹部、まして常務委員は党そのものであり、それを批判することは共産党のルールから大きく外れる。
簡単に言えばそれは
『以前の共産党は間違っていた』
と宣言するのと同義になる。
ということは
 『共産党がすべて正しいとは言い難い』
と自ら認めることにもなる。
共産党自らが「正しい」ということを放棄したら、
次に何が起こるか。
内部抗争がオープン化し、抗争が見える形で激化する。
党批判があちこちで顕現し、ゆくゆくは
 指導者の政治亡命すらも発生
することになる。
「今、権力を握っている者が、お山の大将になる」
『党から王朝へ』
という、権力の推移が始まる。
「共産党という仁義が失われる」
ことは、中国政体にも大きな影響が出てくる。
共産党が正義でないなら、賞味期限の切れた政党を別の組織にすげ替えても理論的には正しいことになる。
圧倒的な権力を握っている限りはお山の大将は安泰だが、それにゆらぎが出てきたとき、王朝はガタガタになる可能性を秘めている。
新任者が前任者を叩くという構図が常態化する。
 ということは、権力を握っている間にサイフをふくらませ、椅子を譲ったらさっさと中国をオサラバし、身の安全を確保する、という形が最良の生き方になる。
「強い奴のみが生き残れる」
という、血みどろ抗争の勃発は政治の盲流を誘発する。
弱い奴は食われるか、国外逃亡するしかなくなる。
「中国共産党は地獄の場」
と化す。
中国はゼニの草刈り場になる。
「共産党ルール」の崩壊
がどんな政治をもたらすのかは、これからの興味津々の見世物になる。


サーチナニュース 2014-12-06 12:39
http://news.searchina.net/id/1552594?page=1

中国で建国以来、初の事態
・・・周永康前常務委員の党籍剥奪、共産党中央が決定

中国共産党中央政治局は5日、周永康・同局前常務委員の党籍剥奪を決めた。
6日未明になり発表した。
周前常務委員は正式に逮捕され、職権を乱用して巨額の財物を取得し、共産党と国家の機密を漏らし、損害を与えたなどで司法により裁かれることになる。
中国共産党中央政治局常務委員会は同党最高首脳部で、腐敗を理由とする常務委員の党籍剥奪は、中華人民共和国成立以来、初の事態だ。

  周永康常務委員は2013年12月から消息が分からなくなり、腐敗の疑いで党による「調査」を受けているとみられるようになった。
14年7月29日になり、共産党が「重大な規律違反」で調査中と正式に発表した。
  同時点では、10月下旬の第18期中央委員会第4回全体会議(18期四中全会)で、周常務委員の党籍剥奪が決められるとみられていた。
中国共産党の中全会は、党の方針を最終決定する重要会議であり、「党籍剥奪」は対象者を「もはや同志ではない」、つまり「裏切り者」とみなして徹底的に糾弾する共産党としての意志表明だ。
しかし、18期四中全会では腐敗を理由に6人の党籍剥奪が発表されたものの、周前常務委員の名は挙げられなかった。
共産党内部でも意見の対立が長引いていたと想像できる。

  7月29日に周前常務委員が腐敗行為で調査の対象になっているとの正式発表があった際にも、全国に31ある省レベル行政区画(省・中央直轄市・民族自治区)のうち、早い段階で共産党による同決定を明確に支持したのは18カ所だけと、周前常務委員の扱いに対する「温度差」が見られた。
  6日の発表によると、習近平総書記を筆頭とする同党中央政治局常務委員会(計7人)が2013年12月1日、同党中央紀律検査委員会の報告にもとづき事実解明の作業を行う決定をし、14年7月29日に事件としての調査を決めた。
  現在からみて1年以上前から、周前常務委員が「有罪」との前提で調査を進めていたことを改めて認めると同時に、1年以上をかけてやっと「党籍剥奪」を決定できたことを認めたことになる。
周前常務委員の扱いについて、共産党上層部内部および引退した“長老”らに存在した意見対立の調整に手間取ったと想像できる。

  同発表は周前常務委員の「罪状」を多数ならべた。
「政治・組織・秘密保持の規律に違反して、職権を乱用し、多くの人のために非合法な利益獲得に便宜を図り、直接または家族を通じて巨額の賄賂を得た」、
「職権を乱用して親族、情婦、友人が従事する経営活動に巨額の利益をもたらし、国有資産に重大な損失を与えた」、
「党と国家の機密を漏らした」、
「多くの女性と姦通し、権力と色、色と金銭を取り引きした」
だ。
その上で
「周永康の行為は党の性質と信条に完全に背き、党規律に厳重に違反し、党のイメージに重大な損害を与え、党と人民の営みに重大な損害を与えた。
影響は極めて悪辣だ」
と、最大級の言い回しで周前常務委員を糾弾した。
これまで周前常務委員に対しては「共産党としての調査」が続けられてきた。
今後は司法による扱いとなる。
裁判で有罪判決が言い渡されるのは確実だ。

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◆解説◆ 
共産党が発表した周前常務委員の「罪状」では「党と国家の機密漏洩」が挙げられた。
習近平政権が発足して以来続けられてきた「腐敗撲滅」運動でも、
「罪状」として機密漏洩が挙げられるのは異例だ。
マルクス・レーニン主義を標榜する政党は多くの場合、敵対勢力を強く意識し、自らが常に有形無形の攻撃を受けていると主張する。
そのため、党内の「裏切り行為」には、極めて厳しく処断する。
機密の漏洩は、「最大級の裏切り行為」のひとつだ。
周前常務委員は今後、裁判にかけられることになる。
罪状に「機密漏洩」が加えられたことにより、死刑判決が言い渡される可能性も否定できなくなった。



レコードチャイナ 配信日時:2014年12月6日 13時46分
http://www.recordchina.co.jp/a98626.html

元最高指導部メンバー・周永康氏の党籍剥奪、収賄・職権乱用・機密漏えい容疑で逮捕へ―中国

   2014年12月6日、新華社によると、中国共産党は5日、政治局会議を開き、最高指導部のメンバーだった周永康(ジョウ・ヨンカン)前政治局常務委員の党籍剥奪処分を決定した。
 また、周氏の巨額収賄や職権乱用、機密漏えいなどのの容疑に関しても、司法機関に身柄を送致して刑事責任を追及することを決定した。

 13年12月1日、中央政治局常務委会議が、周氏の規律違反に関する問題について中央紀律委員会からの報告を受け、調査の開始を決定。
 今年7月29日、共産党は政治局会議を開き、中央紀律委員会からの調査状況報告に基づいて、周氏の立件・調査を正式に決定した。

 中央紀律委員会の調査によると、周氏は共産党の政治紀律や組織紀律、秘密保持紀律に対する重大な違反を犯しており、
(1):地位を利用して多くの人に不法な利益を与え、その見返りとして、直接あるいは家族などを通じて巨額の賄賂を受け取った。
(2):権を乱用し、親族や愛人、友人などが従事する経営・企業活動に巨額の利益を与え、国有資産に重大な損失をもたらした。
(3):党や国家の機密を漏えいした。
(4):清廉潔白・自律の規定に対する重大な違反を犯し、本人および親族が大量の財物を受領した。
(5):多数の女性と姦通するとともに、性を対価とした権力取引や金銭取引を実施した
―などの容疑を挙げている。
 また、調査の過程で、その他の容疑も浮かび上がっている。

 周氏のこれらの行為に対し、
「党の性質と趣旨から完全に離脱し、党の紀律に重大な違反をし、党のイメージを極めて大きく傷つけ、党および人民の事業に深刻な損害を与えており、その影響は極めて悪質である」
と指摘した。



2014.12.10(水)  Financial Times
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/42413

徹底した反腐敗運動、習主席の真意はどこに?
(2014年12月9日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

■中国共産党、周永康氏を調査 「重大な規律違反」の疑い

 中国の国営メディアは周永康氏の失脚を称賛し、これを「中国の特色ある社会主義法治」と、習近平国家主席が2年前に政権を握ってから最重要課題として推進してきた反腐敗運動の勝利だと形容している。

 周永康氏は、1949年の中華人民共和国建国以降に正式な汚職容疑をかけられる人物の中では最も上位の共産党幹部となる。

 中国の公安機関(裁判所、裁判官、警察、秘密警察を包含する機関)のトップとして恐れられていた周氏は、国家機密の漏洩、収賄および姦淫の罪を犯したとされている。
 これらの「規律違反」を理由に共産党の党籍も剥奪されており、今後はかつて自身が支配していた裁判所で刑事訴訟に直面することになる。

 反腐敗運動では、これまでに「25万人を超える共産党員」が逮捕されたり処分を受けたりしている。
  ここには閣僚級かそれ以上の地位にある人物もざっと「50人」含まれている。

■クリーンな政府の永続的なモデルか、
 ただの政治権力闘争の兵器か

 しかし、これが一党独裁国家におけるクリーンな政府の永続的なモデルなのか、
 それとも今回の反腐敗運動は結局のところ政治権力闘争の兵器にすぎないのではないか、
 という疑問が残る。

★.権力闘争の兵器にすぎないという見方を裏付ける裁判が先月、中国南部の都市・広州で始まった。

 この事件では、政治運動家の郭飛雄氏と孫徳勝氏が、中国の政治指導者たちに個人資産の公開を求める小規模な街頭デモを行った後、「群衆を集め公共の秩序を乱した」との容疑をかけられた。
 同じ要求をしたほかの活動家十数人は、同様な罪で複数年の懲役刑をすでに言い渡されている。

 自らの政治的地位を脅かす恐れのある人物を反腐敗運動を使ってパージし、
 自らに忠実な人物をその後釜に据えるというのは、
 中国では昔からある伝統的なやり方だ。
 胡錦濤氏や江沢民氏、鄧小平氏といった習近平氏の前任者たちも、全員この手法を用いていた。

 しかし今回のパージは、これまでのどのパージよりも踏み込んだ徹底的なものであり、期間も長い。
 そのため中国国内には、ライバルを抹殺する政治戦術というよりは構造改革だと結論づける向きもある。

■急減する高級品の売り上げ

 党内には恐怖心が渦巻いており、
 習近平氏が政権を取る前に見られた権力のささいな濫用はすっかり影をひそめているとの声は、共産党のどのレベルの党員からも聞こえてくる。
 この現象を最も如実に示しているのが、高級品の売れ行きの急減だ。
 高級品を手がける企業は、外資系と国内系の別を問わず打撃を被っている。

 例えば、口にするとヒリヒリする茅台酒(マオタイ酒)。
 公式の晩餐会で飲まれたり、共産党幹部にちょっとした袖の下を渡すときに好んで使われたりする蒸留酒だが、その価格は反腐敗運動が始まってから60%下落している。

 また、高級ブランド品メーカーのLVMHモエヘネシー・ルイヴィトンは10月、最高級のコニャックやハンドバッグ、腕時計の売上高が落ち込んだ一因に、中国の反腐敗運動と財政緊縮策を挙げていた。

 西側の観測筋、特に財界人の間では、
★.習近平氏は大々的な経済改革を実行するために、
 反腐敗運動を利用して自らの権力を強化しているとの見方
が広まっている。

 確かに、経済が混乱すれば共産党支配が揺らぎかねないことを、習近平氏は明らかに認識している。
 そして、そういう事態にならないように
 中国の経済成長モデルを調整する準備をしている。

 しかし、経済改革のために権力を強化するのではなく、
★.習氏と共産党の権力強化に役立つ手段として限定的な経済改革を行っている
というのが本当である可能性の方が、はるかに高いように思われる。

■一党独裁国家の弱点

 「総じて言えば、彼らは神経質になっていて、自信がない
 一党独裁国家が(世界の)トレンドから見れば例外であることを、彼らは承知している」。
 香港バプティスト大学行政・国際関係学部のジャン・ピエール・カベスタン学部長はこう指摘する。

 「一党独裁国家の弱点の1つは、チェック・アンド・バランスの仕組みがないことだ
 ・・・周永康がかなりの数の罪を免れてきたことは明白だ。
 あんなものはコントロールできない」

 先週発表されたトランスペアレンシー・インターナショナルの「腐敗認識指数」の結果は、反腐敗運動がまだ望まれた成果を出していないことを示唆している。
 中国は2013年に80番目に汚職の少ない国(調査対象は全175カ国・地域)だったが、今年は100番目に順位を落とした。

 この腐敗認識の劇的な悪化は、パージを盛んに強調する国営メディアの執拗な見出しが原因かもしれない。
 だが、
★.反腐敗運動が実行された選別的で不透明なやり方と、
★.この運動は本質的には習氏個人の権限を強化することを狙った政治運動だという、
 なかなか消えない疑念を反映している可能性もある。

■腐敗はなくならず、むしろ賄賂が高額に?

 アナリストらは、
★.汚職疑惑で個人名を特定された数百人の党関係者のうち、
 中国で「太子党」と呼ばれる党幹部の子供は1人もいない
と指摘する。
 汚職に関与していることを認める人たちでさえ、
 最新の取り組みはうまくいっていない
と話している。

 北京に本拠を構える裕福な不動産デベロッパーで、匿名を条件としたある人物は本紙(英フィナンシャル・タイムズ)に、反腐敗運動のせいで不正を働く党関係者に賄賂を贈るコストが高くなったため、逆に商売の打撃になったと語った。

 「私が相手にしている党関係者数人が、今ではリスクが高くなったため、割増金額にする必要があると言ってきた」
と、この人物は話している。

By Jamil Anderlini in Beijing
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サーチナニュース 2014-12-17 00:03
http://news.searchina.net/id/1553946

中国で「個人崇拝」復活の兆しか!? 
習近平氏を称える「看板」出現に、「ネオ文革だ」の声=中国版ツイッター


 中国版ツイッター・微博(ウェイボー)で24万人以上のフォロワーを抱えるフリーライター、傅国涌氏は14日、中国国内で個人崇拝の復活を思わせる看板が掲げられたことを紹介した。
  傅氏は
 「山東省臨沂市の街頭に『英明な領袖』をたたえるスローガンが書かれた大型の看板が掲げられた」
として、1枚の画像を掲載。
 その画像には、
 「英明な領袖習主席執政2周年 夢の実現を天下の皆が祝福します」
という意味のスローガンが書かれており、習近平国家主席の写真が大きく掲げられている。
 このツイートを見た中国のネットユーザーからは、個人崇拝の再来を心配したり、個人崇拝を批判したりするコメントが多く寄せられた。
 「確かに彼(習金平)はいいが、いかなる形式の個人崇拝もあってはならない」、
 「30年前に戻った」、
 「文革の前奏だ」、
 「ネオ文革の急先鋒」
というコメントに対して、多くのユーザーが支持を示した。
  ネットユーザーの反応を見る限りは、文化大革命時における毛沢東氏への個人崇拝のような状況につながることはなさそうだが、習主席が強いリーダーシップを発揮し、さらに高い支持を得るようなことになれば、個人崇拝のリスクが高まるかもしれない。
 社会安定のためにも、中国政府や共産党は危険な芽を摘み取っておく必要がありそうだ。




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